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ハリネズミという生き物
モグラに近い?ハリネズミ科の動物
ハリネズミの概要、ハリネズミはハリネズミ科に属する哺乳類です。
日本語では名前に「ネズミ」とつきますがモグラに近い動物で、野生の場合には雑食でミミズなどの虫を主に食べているのです。
ハリネズミの主な特徴
体長は、約14~21cm、体重は、500~700g、寿命は約6~10年です。ペットとして飼育する場合の食事は専用フードかフェレット用フード。副菜としてリンゴなど果物、雑食で本来は虫を食べるためミールワームなども与えます。針のような背中を覆うトゲは、外敵から身を守るためのものです。体毛の1本1本が硬化したもので、毛や爪と同じケラチンというたんぱく質でできているのです。針の中は空洞になっており軽くて丈夫、品種にもよりますが、針の本数は5000~8000本といわれているのです。
ハリネズミの種類
日本で主に飼育されているのは、アフリカ原産のヨツユビハリネズミ(ピグミーヘッジホック)です。後ろ足の指が4本しかないことが特徴で、ペットとして広く飼育されている種類です。愛玩用として家畜化がすすみ、様々なカラーバリエーションがあり人慣れしやすい個体が多くみられる種類です。
ヨーロッパ、アジア、中国やアフガニスタンに生息してる種類は、特定外来種に指定されているため、販売、飼育、生きたままの移動も禁止されているのです。違反した場合には、3年以下の懲役や300万円以下の罰金なのです。
ハリネズミの生息域
世界の広くに分布
生息域はヨーロッパ、アフリカ、中近東、東アジア、ロシア、インドなどに広く分布しています。
ヨーロッパでは、幸運のシンボルとされて親しまれており、多くの絵本にも登場しているのです
日本での生息
日本では、化石は発見されているものの、有史以後は分布していなかったとされています。近年では、神奈川県の小田原市や静岡県の伊東市などに、ペットとして飼育されていたものが逃げたと思われる個体が定着しているのです。
人間との関わりの歴史
ペットとしてのハリネズミ
愛嬌のある愛くるしい表情と可愛らしいしぐさと姿で日本ではペットとして人気ですが、ハリネズミのペットとしての歴史は浅いのです。日本ではペットとして認識されていますが、国や地域によってハリネズミの扱われ方は異なり、野生のものは雑食で固有の動物も食べてしまうことから、害獣とされてしまう場合もあるのです。
ハリネズミを食べる?食用の動物としてのハリネズミ
人間との関わりの歴史は、古くは古代エジプトなどでは食用とされ、中世後期のヨーロッパでも調理法のレシピが残されているのです。ユーラシアとアフリカでは、民間治療や呪術医に治療の材料として用いられていました。中東では、リウマチや関節炎の薬として利用されていた歴史もあり、様々な病気を治療する万能薬としても伝えられているのです。モロッコでは、黒く焦げるまで焼いた皮膚や毛の煙を吸い込むことで熱を下げる効果や尿にかかわる病気に良いとされているのです。現在でも食用としている地域があり、移動型民族であるロマ(ジプシー)の人たちの間では、ボイルやローストなどで調理され食べられています。肉の味は濃くスッポンのような味で、美味しいとされています。